突然「ブチッ」と切れた感覚…それは「アキレス腱断裂」かもしれません
「運動中に、後ろから蹴られたような衝撃があった」
「足からブチッという音がして、その場で動けなくなった」
「つま先立ちができない」
「歩けるけど力が入らない」
このような症状がある場合、
『アキレス腱断裂』の可能性があります。
アキレス腱断裂は、スポーツ中に起こる代表的なケガで、
放置すると回復が遅れたり、再断裂のリスクが上がったりします。
「歩けるから大丈夫」ではなく、
なるべく早く整形外科を受診して、適切な処置を受ける事が重要です。
アキレス腱断裂とは?
アキレス腱断裂とは、
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)とかかとをつなぐ
「アキレス腱」が切れてしまうケガです。
アキレス腱は、
- 走る
- ジャンプする
- 踏み込む
- ダッシュする
などの動作で強い力がかかるため、
断裂が起こると、歩行などの足をつく動作に大きく影響します。
アキレス腱断裂の症状
アキレス腱断裂では、次のような症状がみられます。
- 運動中に「ブチッ」と切れた感覚がある
- 後ろから蹴られたような衝撃があった
- 強い痛み、もしくは痛みが意外と少ないこともある
- 歩けるが、力が入らない
- つま先立ちができない
- ふくらはぎがへこんでいる、腫れる
- かかとの上あたりに凹み(断裂部)が触れることがある
重症であれば、腫れる事も多いですが、
軽症であれば見かけ上、特に何も見られないが、激しい痛みを伴う事もあります。
そこで無理をしてしまう事も多く、軽症から悪化し重症してしまった状態で、
整形外科に来られる方も少なくありません。
※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。
アキレス腱断裂の原因
アキレス腱断裂は、次のような場面で起こりやすいです。
● 急なダッシュ・ジャンプ・踏み込み
- バスケットボール
- バレーボール
- サッカー
- テニス
- バドミントン
など、瞬発的もしくは、切り返しの動きが多いスポーツで発生しやすいです。
● 腱(スジ)の柔軟性低下・加齢変化
アキレス腱は、年齢とともに
- 硬くなる
- 血流が悪くなる
- 小さな傷がたまりやすい
といった変化が起こりやすくなります。
そのため、30〜50代の「久しぶりの運動」で断裂するケースも多いです。
● アキレス腱炎が背景にある
慢性的に腱が腫れる『アキレス腱炎』がある方は、
そもそも腱が弱っている状態のため、更にストレスが加わると断裂しやすくなります。
アキレス腱断裂と間違えやすい疾患
- 腓腹筋肉離れ(テニスレッグ)
- アキレス腱炎
- 足関節捻挫
- ヒラメ筋損傷
など、特に肉離れは似た症状になることがありますが、
治療方針が大きく変わるため症状の鑑別が非常に重要です。
アキレス腱断裂の診断方法
アキレス腱断裂は、診察でかなり高い精度で診断できます。
● 問診、診察
- 受傷機転(ダッシュ、ジャンプ、踏み込み)
- 腱のへこみ(陥凹)の確認
- つま先立ちができるか
- 整形テスト(ふくらはぎのテスト)
● エコー検査(当院の強み)
アキレス腱断裂はエコーで
- 断裂の有無
- 断裂部のズレ
- 血腫(血のかたまり)
などを検査できます。
早期に判断できるため、非常に有用です。
また、治療にも応用できる為、当院では積極的に活用しております。
● MRI検査
- 部分断裂が疑わしい
- 断裂範囲が広範囲もしくは不明瞭
- 手術適応の判断が難しい
などの場合に検討します。
提携医療機関に紹介をさせて頂きます。
アキレス腱断裂の治療方法
アキレス腱断裂の治療は、
断裂の程度・年齢・活動レベル・スポーツ復帰希望等の
人それぞれの背景によって選択されます。
● 保存療法(手術をしない治療)
近年は保存療法でも良好な成績が報告されています。
- ギプス固定や装具固定
- 足首を下げた位置(底屈位)で固定
- 段階的に角度を調整
- リハビリで筋力と柔軟性を回復
ただし、断裂が大きいものであったり、
糖尿病等の基礎疾患がある場合は、治りが遅くなる場合があります。
● 手術療法
- スポーツ復帰を強く希望する
- 断裂部のズレが大きい
- 再断裂リスクを下げたい
などの場合に検討されます。
手術の目的は、切れた腱をしっかり縫い合わせて
強度を確保し、復帰を早める事が可能です。
● リハビリ(当院が特に重視)
アキレス腱断裂は、治った後が勝負です。
当院では、
- 固定期間後の可動域回復
- ふくらはぎの筋力回復
- 歩行等の生活動作の再獲得
- 競技復帰に向けたジャンプ・ダッシュの再教育
等々の段階的な介入を重視しています。
「切れた腱がつながって良かった」だけでは、
日々の生活から、スポーツ復帰、ひいては再発予防には不十分です。
アキレス腱断裂のよくある質問(FAQ)
歩けるなら断裂していませんか?
→ 歩けてしまうこともあります。ただし
「つま先立ちができない」「力が入らない」場合は断裂の可能性があります。
どれくらいで治りますか?
→ 日常生活復帰は1〜2ヶ月、 スポーツ復帰は3〜6ヶ月前後かかる事が多いです。
もちろん、その時の状態により変わりますので、早期の受診と処置が推奨されます。
治療した後に再断裂する事はありますか?
→ 再断裂する事はしばしばあります。 治療方法とリハビリの質によって
リスクが変わるため、適切な治療や計画が重要です。
アキレス腱断裂の場合、必ず手術が必要ですか?
→ 各種検査や症状を鑑みて、重症度が高くないものであれば、
固定保存(ギプス等)でも治癒する事があるので、
アキレス腱だからといって、全て手術になる事はありません。
アキレス腱断裂でお困りの方へ
アキレス腱断裂は、
受傷直後の対応がその後の回復を大きく左右するケガです。
特に、
- 断裂したまま歩き続ける
- 自己判断で放置する
- 「肉離れだろう」と思い込む
これらは回復遅延や再断裂のリスクを高めます。
- ふくらはぎを蹴られたような衝撃があった
- つま先立ちができない
- 歩けるが力が入らない
- 断裂が心配
このような場合は、できるだけ早く整形外科を受診をオススメいたします。
早期に発見し、早期に診断し、最適な治療方針を決めることが、
今後も続く長い人生にとって、非常に重要です。
埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察、エコー評価、固定、リハビリまで一貫して対応し、
生活復帰、スポーツ復帰まで見据えた治療をご提案しております。
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