足の内側が痛い…「有痛性外脛骨」かもしれません
「内くるぶしの下が痛い」
「運動すると痛みが強くなる」
「足の内側に骨の出っ張りがある」
「サッカーやバスケで走ると痛む」
「成長期の子どもが足を痛がっている」
このような症状がある場合、
『有痛性外脛骨』が原因になっている可能性があります。
有痛性外脛骨は、特に
- 小学生〜中学生
- 部活動やクラブでスポーツを頑張っている成長期
- 扁平足(足のアーチが低い)傾向がある
等々に多い、足部のスポーツ障害のひとつです。
「捻挫かな?」「靴が当たっているだけ?」と思って我慢していると、
症状が長引いたり再発を繰り返したりすることがあります。
早めに状態を確認し、適切な診察と治療を行うことが大切です。
有痛性外脛骨とは?
外脛骨とは、
足の内側(内くるぶしの少し下)にある、余分な骨(過剰骨)のことです。
多くの場合は痛みを出しませんが、
スポーツや成長期の負荷によって炎症が起こってしまう事があり、
その状態で痛みが出ている現象を『有痛性外脛骨』と呼びます。
外脛骨は、足のアーチを支える重要な腱である
後脛骨筋腱(こうけいこつきんけん)
の付着部に近いため、負担がかかると痛みが出やすくなります。
有痛性外脛骨の症状
有痛性外脛骨では、次のような症状がみられます。
- 内くるぶしの下が痛い
- 足の内側に骨の出っ張りがある
- 走る・ジャンプで痛みが増える
- 運動後にズキズキする
- 押すと強く痛い
- 靴が当たると痛い
- 長く歩くと痛い
- 足の内側が腫れることがある
有痛性外脛骨は、
「出っ張った部分+動くと痛い」
と重なる時に痛みを訴える事が多い、典型的な特徴です。
※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。
有痛性外脛骨の原因
有痛性外脛骨の痛みは、主に
外脛骨周囲の炎症と
後脛骨筋腱(筋肉のスジ)の牽引ストレス
によって起こります。
● 成長期の負担
成長期は骨や腱がまだ未成熟で、繰り返しの負担に弱い時期です。
そうした時にストレスをかけ過ぎると、症状を誘発しやすくなります。
- 走る
- ジャンプ
- 切り返し
- つま先立ち
などの動作で特に負担が増えます。
● 扁平足(足のアーチ低下)
足のアーチが低いと、後脛骨筋腱に負担が集中しやすく、
外脛骨の部分が引っ張られて痛みが出やすくなります。
● 靴の圧迫
内側の出っ張りが靴に当たることで、
炎症が悪化して痛みが強くなることもあります。
有痛性外脛骨と間違えやすい疾患
足の内側の痛みは、他の疾患でも起こります。
- 後脛骨筋腱炎
- 足関節捻挫(内側靱帯損傷)
- 舟状骨疲労骨折
- 足根骨癒合症
- シンスプリント
など
「外脛骨がある=痛みの原因」とは限らず、
別の疾患が隠れていることもあるため、
画像所見と身体所見の両面から診察する事が重要です。
有痛性外脛骨の診断方法
有痛性外脛骨は、問診、診察、画像検査を組み合わせて診断します。
● 問診・診察
- 痛みの部位(内くるぶし下)
- 腫れ、熱感の有無
- 押した時の痛み(圧痛)
- 扁平足の有無
- 歩き方、走り方の評価
- 後脛骨筋腱の負担の評価
● レントゲン検査
外脛骨は、レントゲンで確認できます。
外脛骨の形や大きさ、タイプを評価し、
骨折など他の異常がないかも確認する事が必要です。
● エコー検査
外脛骨(痛い所)周囲の炎症や、後脛骨筋腱の状態を評価するのに役立ちます。
当院でも積極的にエコーを活用して治療にも役立てています。
● MRI検査
痛みが強い場合や、他疾患の鑑別が必要な場合には、MRIでより詳しく評価します。
有痛性外脛骨の治療方法
有痛性外脛骨の治療は、基本的に保存療法が中心です。
重要なのは、痛みを我慢してスポーツを続けるのではなく、
「悪化させない戦略」を立てることです。
● 保存療法(基本)
- 運動量の調整(休む/減らす/内容変更)
- アイシング
- 消炎鎮痛薬(必要に応じて)
- 物理療法
- テーピング
- サポーター
- 靴の調整(当たりを避ける)
- インソール(足のアーチサポート)
● リハビリテーション(当院が特に重視)
有痛性外脛骨は、
「安静にして痛みが引いたら終わり」
になりやすいのですが、再発が多いのが特徴です。
当院では、
- 足部アーチ・扁平足の評価と改善
- 後脛骨筋の機能改善(使い方の再教育)
- 股関節、体幹の機能改善(足に負担を集中させない)
- 走り方・着地・切り返し動作の修正
- 競技復帰までの段階的プログラム
上記の様な取り組みを行っており、「痛みを抑える」だけでなく、
「再発しにくい足の使い方」を作っていく事が大切です。
● 注射治療について
有痛性外脛骨では、注射が第一選択になることは多くありません。
ただし、痛みが強い場合や状態によっては症状に応じて検討されることがあります。
● 手術療法について
保存療法で改善しない場合や、
痛みが慢性化してスポーツ継続が難しい場合には、
手術が選択肢になることがあります。
ただし多くは、適切な保存療法とリハビリで改善が可能です。
有痛性外脛骨のよくある質問(FAQ)
成長痛だから放っておけば治りますか?
→ 自然に落ち着くこともありますが、
痛みが強いまま運動を続けると長引くことがあります。
早めに診察して対処、処置する方が、結果的に復帰が早いことも多いです。
運動は続けられますか?
→ 痛みの程度によります。
完全に休まなくても良いケースもありますが、
「痛みを我慢して続ける」は悪化の原因になります。
インソールは効果がありますか?
→ 扁平足が関係している場合は特に有効です。
足のアーチを支えることで、外脛骨部の負担が減ることがあります。
有痛性外脛骨でお困りの方へ(早めの受診のすすめ)
有痛性外脛骨は、
「少し痛いけど我慢できる」
という状態で放置されやすい障害です。
しかし無理を続けると、
- 痛みが慢性化する
- スポーツのパフォーマンスが落ちる
- 走り方が崩れて他のケガにつながる
- 復帰まで長引く
といった結果につながることがあります。
特に、
- 内くるぶしの下の痛みが2週間以上続く
- 運動のたびに痛みが出る
- 骨の出っ張りが当たってつらい
- テーピングをしても改善しない
このような場合は、なるべく早めに整形外科で診察を受けることを強くおすすめします。
埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察・画像評価・リハビリテーションを組み合わせ、
スポーツ復帰まで見据えた治療方針をご提案します。
「有痛性外脛骨っぽいけど、本当にそうなのかな…?」
そう思った時が、受診のタイミングです。
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