足関節捻挫

足首をひねった…それ「足関節捻挫」かもしれません

「段差で足首をひねった」
「スポーツ中に着地でグキッとなった」
「腫れて歩けない」
「痛みは引いたけど、ぐらつきが残る」
「何度も同じ側を捻挫している」

このような症状がある場合、
『足関節捻挫』の可能性があります。

足関節捻挫は、スポーツ外傷の中でも非常に多いケガです。
しかし「捻挫は軽いケガ」と思われやすく、
適切な治療を受けずに放置されてしまうことも少なくありません。

捻挫を甘く見てしまうと、靱帯がゆるんだまま治ってしまい、
再発を繰り返したり、慢性的な足首の不安定感につながったりすることがあります。

特に小児など年齢が低い人は
「ちょっと足をひねった」ぐらいの感覚で来院される事も多く、
診察すると、実は剥離骨折まで併発していたパターンは少なくありません。

足関節捻挫とは?

足関節捻挫とは、
足首をひねることで靱帯が伸びたり、部分的に切れたりするケガです。

多くは「内返し捻挫」といって、
足首が内側にひねられて外くるぶし側の靱帯が損傷します。

捻挫といっても軽症〜重症まで幅があり、
靱帯が完全に断裂しているケースや、骨折が隠れているケースもあります。

※ちなみに足関節捻挫というのは、現象(結果)を指す言葉であり、
医学的病名としては『〇〇靭帯損傷』や『〇〇関節損傷』と呼ばれるのが正式名称です。
最近では足関節捻挫という診断名は時代に則していないという意見もありますが、
ここでは分かりやすく『足関節捻挫』として扱います。

足関節捻挫の症状

足関節捻挫では、次のような症状がみられます。

  • 足首の痛み(特に外くるぶし周辺)
  • 腫れ(内出血を伴うこともあります)
  • 歩くと痛い、体重をかけられない
  • 押すと強く痛む
  • 足首がぐらつく、不安定感がある
  • スポーツで踏ん張れない
  • 捻挫を繰り返す
  • しばらく経っても痛みが残る

特に足関節捻挫は再発しやすいというのはよく知られていますが、
捻挫を繰り返しし過ぎて、捻挫しても痛みが無くなり気付かない様になる
『慢性足関節捻挫』というものに移行する場合があるので、初期対応が非常に重要です。

※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。

足関節捻挫の原因

足関節捻挫は、

  • 過去に捻挫したことがある
  • 足首が硬すぎるor柔らか過ぎる
  • 体幹や股関節の筋力が弱い
  • バランス能力が低下している
  • 足のアーチが崩れている(偏平足など)

これらがあると、再発リスクが高くなる事が知られており、
発生段階としては次のような場面で起こりやすいです。

● スポーツでの受傷

  • ジャンプの着地
  • 急な方向転換
  • 接触プレー
  • スプリントからの急停止

バスケットボール、サッカー、バレーボールなどの
瞬発性に富み、交錯プレーヤ、切り返しの多い競技に、特に多く発生しやすいです。

● 日常生活での受傷

  • 段差で足を踏み外す
  • 階段でひねる
  • 不整地でつまずく

スポーツをしていない方でも、足関節捻挫はよく起こります。
特に女性の方が足首は柔らかい方も多く、
ヒール等の不安定な靴も履きやすい為、足関節捻挫が発生しやすいとも言われています。

足関節捻挫と関連が深い疾患・損傷

足関節捻挫では、以下のような損傷を伴うことがあります。

  • 外側靱帯損傷(前距腓靱帯など)
  • 内側靱帯損傷(三角靱帯)
  • 剥離骨折
  • 距骨骨軟骨損傷(OCD)
  • 腓骨骨折
  • 第5中足骨基部骨折(下駄骨折)
  • 前脛腓靱帯損傷(ハイアンクルスプレイン)

「捻挫だと思っていたら骨折だった」
「腫れが引かず、実は軟骨損傷があった」
というケースもあるため、
”たかが捻挫”という前に、早めの受診が非常に重要です。

足関節捻挫の診断方法

足関節捻挫は、問診・診察・画像検査を組み合わせて評価します。

● 問診・診察

  • 受傷機転(内返し、外返し、接触など)
  • 腫れ、内出血の程度
  • 圧痛部位(どこが痛いか)
  • 靱帯のゆるみ(不安定性)
  • 歩行評価
  • 足部アライメント(偏平足など)

● レントゲン検査
骨折がないかを確認するために重要です。
特に強い腫れがある場合や、体重をかけられない場合は必須です。

● MRI検査(必要に応じて)

  • 靱帯損傷の程度
  • 軟骨損傷
  • 骨挫傷

などを評価します。

● エコー検査
レントゲンでは写らない、筋肉や靱帯や腱(筋肉のスジ)の状態を
動かしながら確認できるため、診療ツールとして最近よく使われています。

足関節捻挫の治療方法

足関節捻挫の治療は、損傷の程度に応じて行います。

● 保存療法(基本)

  • 安静
  • アイシング
  • 圧迫
  • 挙上
  • テーピング、サポーター
  • 固定(シーネ、装具)
  • 痛み止め(必要に応じて)

初期の適切な固定と腫れのコントロールが、その後の回復に大きく影響します。

● リハビリテーション(当院が特に重視)

足関節捻挫は、痛みが引いた後のリハビリが非常に重要です。
当院では、以下を重視します。

  • 足首の可動域改善
  • 足首周囲の筋力強化
  • バランストレーニング(再発予防)
  • 体幹、股関節の安定性
  • 競技特性に合わせた復帰プログラム
  • テーピング・装具指導

捻挫を繰り返す方の多くは、
「靱帯が治った」だけではなく、バランス機能が低下したままになっています。
足関節捻挫そもそもの発生機会を減少させる、つまり、
再発を防ぎ、安全にスポーツ復帰するために、リハビリは欠かせません。

● 手術療法について

以下の場合には、手術が検討されることがあります。

  • 捻挫を繰り返し、慢性不安定症になっている
  • 靱帯が大きく損傷している
  • スポーツ復帰で支障が大きい
  • 軟骨損傷を伴っている

足関節捻挫のよくある質問(FAQ)

Ÿ™‹ 足関節捻挫は自然に治りますか?

→ 軽症なら自然に改善することもありますが、
靱帯がゆるんだまま治ると再発を繰り返します。
「痛みが引いた=治った」ではない点が重要です。

Ÿ™‹ どれくらいでスポーツ復帰できますか?

→ 軽症で1〜2週間程度、重症では1〜3ヶ月かかることもあります。
ギプスやシーネでしっかり固定した方が良い状態もあるため、
一人一人の症状や経過に合わせて復帰のタイミングを判断します。

Ÿ™‹ 何度も捻挫するのはなぜですか?

→ 靱帯のゆるみだけでなく、バランス能力の低下や動作のクセが
原因になっていることが多いですので、再発予防のリハビリが重要です。

Ÿ™‹ 捻挫して剥離骨折が起こりますか?

→ はい、起こりえます。特に年齢が低い小児などは靭帯がまだまだ未熟なので、
直接的に骨にストレスを伝えてしまう為、剥離骨折が発生しやすいと言われています。

足首をひねった方へ(早めの受診のすすめ)

足関節捻挫は、
「よくあるケガ」だからこそ、
初期の対応や治療の差が、将来に影響しやすいケガです。

特に、

  • 腫れが強い
  • 体重をかけられない
  • 内出血が広がっている
  • 痛みが1週間以上続く
  • 何度も捻挫している

このような場合は、
靱帯損傷だけでなく、骨折や軟骨損傷が隠れていることもあります。

「捻挫だから大丈夫」と我慢せず、
なるべく早めに整形外科で状態を確認することをおすすめします。

埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察、画像評価、リハビリを組み合わせ、
再発しない&させない足首を目指した治療をご提案します。

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