大腿骨頭壊死症

股関節が痛い、歩くと悪化する…「大腿骨頭壊死症」の可能性

「足の付け根が痛い」
「歩くと股関節がズキッとする」
「長く歩けなくなってきた」
「痛みが波のように出たり引いたりする」
「レントゲンでは異常なしと言われたが、痛みが続く」

このような症状がある場合、
『大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)』が関係している可能性があります。

大腿骨頭壊死症は、
股関節の中にある『大腿骨頭(太ももの骨の先端)』への血流が低下し、
骨が弱くなったり、潰れて変形してしまう疾患です。

初期は見逃されやすく、
「筋肉の痛み」「疲労」と誤解されることもあります。

大腿骨頭壊死症とは?

大腿骨頭壊死症は、
大腿骨頭への血流が何らかの原因で障害され、
骨の一部が壊死(えし=死んでしまう)する病気です。

壊死した部分は強度が落ち、
進行すると骨頭が潰れて変形し、
最終的には変形性股関節症のような状態になります。

そのため、早期発見・早期診断・早期治療がとても重要です。

大腿骨頭壊死症の症状

大腿骨頭壊死症では、次のような症状がみられます。

  • 足の付け根(鼠径部)の痛み
  • お尻の奥の痛み
  • 太ももの前側の痛み
  • 歩くと痛い(荷重時痛)
  • 階段の昇り降りで痛む
  • 長時間歩けない
  • 股関節が動かしにくい
  • 痛みが良くなったり悪くなったりする
  • 進行すると安静時も痛む

初期はレントゲンで異常が分かりにくいこともあり、
「様子を見ましょう」と言われたまま悪化するケースもあります。

※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。

大腿骨頭壊死症の原因

大腿骨頭壊死症は、原因によって大きく2つに分けられます。

● 特発性(原因がはっきりしない)

最も多いタイプです。

● 二次性(原因がある)

以下が代表的なリスク因子です。

  • ステロイド内服(大量・長期)
  • アルコール多飲
  • 外傷(大腿骨頚部骨折、股関節脱臼など)
  • 膠原病など基礎疾患
  • 血液の病気(まれ)

特に、ステロイドやアルコールが関係するケースは多く、
該当する方は早期診察が重要です。

大腿骨頭壊死症の進行と注意点

大腿骨頭壊死症で重要なのは、
「壊死がある=すぐに痛い」ではないことです。

  • 壊死があっても痛みが軽い
  • ある日突然痛みが強くなる
  • 骨頭が潰れた瞬間から一気に悪化する

という経過をとることがあります。
特に、骨頭(関節)が潰れてしまうと、
保存療法での改善が難しく、手術が必要になる事があるため、
悪化していく前に診察を受ける、進行を食い止める事が非常に重要です。

大腿骨頭壊死症の診断方法

大腿骨頭壊死症は、
身体所見と画像検査を組み合わせて診断します。

● 問診・診察

  • 痛みの部位(鼠径部が多い)
  • 歩行時痛の有無
  • 股関節の可動域
  • 跛行(足を引きずる)
  • 既往(ステロイド、飲酒、外傷歴)

● レントゲン検査

進行している場合は、骨頭の変形が分かります。
ただし、初期では写らないこともあります。

● MRI検査(非常に重要)

大腿骨頭壊死症は、MRIで早期から評価できます。
「レントゲンで異常なし」でも、症状が続く場合はMRIが必要になることがあります。

● CT検査(必要に応じて)

骨頭(関節)の潰れ具合の程度をより詳しく評価します。

大腿骨頭壊死症の治療方法

治療は、進行度(ステージ)や壊死の範囲、年齢、生活背景によって変わります。

● 保存療法(初期)

  • 痛み止め(内服・外用)
  • 荷重制限(杖など)
  • リハビリ(股関節周囲筋の機能改善)
  • 生活動作の調整

ただし、壊死そのものを保存療法で完全に治すことは難しいため、
「進行を抑える」「痛みを減らす」「機能を保つ」ことが目的になります。

● 手術療法(進行例)

保存療法で改善しない場合や、骨頭が潰れている場合は手術が検討されます。

代表的には、

  • 骨頭温存術(適応は限られます)
  • 人工股関節置換術

などがあります。

大腿骨頭壊死症のFAQ

Ÿ™‹ レントゲンで異常がないと言われました。大丈夫ですか?

→ 初期はレントゲンで分からないことがあります。
痛みが続く場合はMRIでの評価が重要です。

Ÿ™‹ スポーツは続けられますか?

→ 状態によります。壊死の範囲が大きい場合は、
負担の強い運動で悪化することがあります。

Ÿ™‹ 放っておくとどうなりますか?

→ 進行すると骨頭が潰れ、変形性股関節症のような状態になり、
治療が難しくなることがあります。

大腿骨頭壊死症でお困りの方へ

大腿骨頭壊死症は、
早い段階で見つけて評価できるかどうかで、
将来の股関節の状態が大きく変わる可能性があります。

特に、

  • 足の付け根の痛みが続く
  • 歩くと痛い日が増えてきた
  • レントゲンで異常がないのに症状が続く
  • ステロイド治療歴がある
  • 飲酒量が多い

このような場合は、
なるべく早めに整形外科で股関節の評価を受けることをおすすめします。

埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察・画像評価・リハビリテーションを組み合わせ、
あなたの股関節の状態に合わせた治療方針をご提案します。

「この痛み、ただの疲れではないかも」と感じた時点で、
早めにご相談ください。

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