股関節の痛みや違和感…「臼蓋形成不全」が関係しているかもしれません
「歩くと股関節が痛い」
「足の付け根が詰まる感じがする」
「長く歩くと疲れやすい」
「股関節が硬い気がする」
「変形性股関節症と言われたことがある」
このような症状がある場合、
臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん) が関係している可能性があります。
臼蓋形成不全は、股関節の受け皿(臼蓋)が浅く、
股関節に負担がかかりやすい状態です。
放置すると将来的に、
変形性股関節症へ進行するリスク が高くなることが知られています。
臼蓋形成不全とは?
臼蓋形成不全とは、
股関節の「受け皿」にあたる 臼蓋(きゅうがい) が浅く、
大腿骨頭(太ももの骨の先端、股関節の部分)を十分に覆えていない状態です。
その結果、
- 股関節が不安定になりやすい
- 一部に負担が集中しやすい
- 軟骨がすり減りやすい
という特徴があります。
日本人では比較的多く、特に女性に多いとされています。
臼蓋形成不全の症状
臼蓋形成不全では、次のような症状がみられます。
- 足の付け根(鼠径部)が痛い
- 長く歩くと股関節が痛む
- 歩き始めに違和感がある
- 立ち上がりで股関節が痛い
- 股関節が詰まる感じがする
- 股関節が硬い・開きにくい
- 階段で痛みが出る
- スポーツ動作で股関節が痛む
- 痛みが進むと、歩く時にびっこをひく
股関節の違和感から気付かれる方も多く、
生まれつきで臼蓋形成不全による問題を長年抱えている方もいらっしゃいます。
※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。
臼蓋形成不全の原因
臼蓋形成不全の多くは、
生まれつき股関節の形が浅いことが原因です。
ただし、
- 子どもの頃は症状がない
- 若い頃は普通に運動できる
という方も多く、大人になってから
「股関節が痛い」
「変形性股関節症の初期と言われた」
という形で見つかるケースが少なくありません。
臼蓋形成不全があると、
股関節に負担が集中しやすくなるため、
結果的に軟骨がすり減りやすくなります。
臼蓋形成不全と関連が深い疾患
臼蓋形成不全は、以下の疾患と関係が深いです。
- 変形性股関節症
- 股関節唇損傷
- 股関節インピンジメント
- 腸腰筋炎
- 大転子部痛症候群
特に重要なのは、
「臼蓋形成不全がある=すぐ手術」ではないという点です。
状態によっては、
適切な処置とリハビリで痛みが改善するケースも多くあります。
臼蓋形成不全の診断方法
臼蓋形成不全の診断は、症状と診察所見をもとに総合的に行います。
- 痛みの部位の確認
- 股関節の可動域評価
- 歩行の検査
- レントゲン検査(臼蓋のかぶり、股関節の角度を評価)
- 必要に応じてMRI検査(関節唇や軟骨の評価)
- 必要に応じてエコー検査
臼蓋形成不全は、レントゲン検査が非常に重要です。
「股関節が痛いけど原因がよく分からない」
という方ほど、早めの画像検査が推奨されます。
臼蓋形成不全の治療方法
臼蓋形成不全の治療は、
痛みの原因と進行度に応じて選択します。
● 保存療法(基本)
- 内服治療(炎症や痛みを抑える)
- 物理療法(痛みを感じにくくする)
- 股関節周囲筋のリハビリ(動き方を練習する)
- 体重管理(日々の負担軽減)
- 歩き方や姿勢の指導(日々のセルフケア)
- 運動量の調整(関節の安静)
臼蓋形成不全では特に、
股関節を支える筋肉の働きが特に重要となります。
● 注射治療
炎症が強い場合には、症状に応じて注射治療が検討されることがあります。
● 手術療法
状態によっては、
- 痛みが強く日常生活に支障が大きい
- 変形性股関節症が進行している
- 関節唇損傷が強い
などの場合に手術が選択肢となることがあります。
臼蓋形成不全のFAQ
臼蓋形成不全は治りますか?
→ 股関節の形そのものを保存療法で変えることはできませんが、
負担を減らし、痛みを軽くし、進行を抑えることは可能です。
何歳くらいで症状が出ますか?
→ 個人差がありますが、30〜50代で痛みが出て受診される方も多いです。
運動は続けてもいいですか?
→ 状態によります。無理に続けると悪化することもあるため、
股関節の状態を診察した上で運動内容を調整することが重要です。
臼蓋形成不全でお困りの方へ
臼蓋形成不全は、
「股関節が痛い原因がよく分からない」
「年齢のせいと言われた」
と見過ごされてしまうことがある疾患です。
しかし実際には、
臼蓋形成不全があることで股関節に負担が集中し、
将来的に変形性股関節症へ進行するリスクが高くなることがあります。
もし、
- 足の付け根の痛みが続いている
- 歩くと股関節が痛む
- 股関節が詰まる感じがする
- 変形性股関節症と言われたことがある
- 将来、股関節を悪化させたくない
埼玉整形外科スポーツクリニックでは、症状の診察からリハビリテーションまで、
それぞれの状態に応じた対応を行っています。
このような状態がある場合は、
できるだけ早い段階で医療機関を受診し、原因を確認することが重要です。
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