腸脛靭帯炎(ランナー膝)

走ると膝の外側が痛い…「腸脛靭帯炎(ランナー膝)」かもしれません

「走ると膝の外側がズキッと痛む」
「ランニングの後半になると痛みが強くなる」
「階段を下りる時に膝の外側が痛い」
「休むと良くなるが、走るとまた痛い」
「マラソン練習を増やしたら痛くなった」

このような症状がある場合、
『腸脛靭帯炎(ランナー膝)』が関係している可能性があります。

腸脛靭帯炎は、ランナーに多い代表的なスポーツ障害ですが、
実はランニング以外でも

  • 登山
  • サッカー
  • バスケットボール
  • 自転車
  • 長距離歩行

等々の足をよく使う運動でも起こることがあります。

「膝の外側が痛い」という症状は放置されやすい一方で、
我慢して続けると長期化しやすい疾患でもあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは?

腸脛靭帯炎とは、
太ももの外側にある『腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)』が、

膝の外側(大腿骨外側上顆付近)でこすれることで炎症を起こし、
痛みが出る状態です。

腸脛靭帯は、骨盤から膝の外側までつながる長い組織で、
歩行やランニングのたびに働いています。

そのため、運動量が増えると炎症が起こりやすくなります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の症状

腸脛靭帯炎では、次のような症状がみられます。

  • 膝の外側がピンポイントで痛い
  • 走り始めは平気だが、途中から痛くなる
  • ランニング後半に痛みが強くなる
  • 階段を下りる時に痛い
  • 下り坂で特に痛い
  • 膝を曲げ伸ばしすると外側がズキッとする
  • 休むと改善するが、走ると再発する
  • 痛みが強いと歩くだけでも痛い

腸脛靭帯炎の特徴は、
「膝の外側がピンポイントで痛い」
「運動中に徐々に痛みが強くなる」
という点です。

※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の原因

腸脛靭帯炎の原因は、
腸脛靭帯そのものだけではなく、身体全体の使い方が関係します。

● 運動量の急増(オーバーユース)

  • 走行距離を急に増やした
  • スピード練習を増やした
  • 坂道練習を増やした
  • 大会前の追い込み

などがきっかけになることが多いです。

● 股関節・体幹の筋力低下

腸脛靭帯炎は、
実は『股関節周囲の筋肉(お尻の筋肉)』の影響が大きいです。
股関節の安定性が低下すると、膝の外側に負担が集中しやすくなります。

● フォームの乱れ

  • 膝が内側に入る
  • 骨盤が左右に揺れる
  • 着地がブレる

などがあると、腸脛靭帯(痛みが出てる場所)への負担が増えます。

● 靴・路面の影響

  • シューズの摩耗
  • クッション性が合っていない
  • 硬い路面での長距離走

なども悪化要因になります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)と間違えやすい疾患

膝の外側の痛みは、他の疾患でも起こります。

  • 外側半月板損傷
  • 外側側副靱帯損傷
  • 膝窩筋腱炎
  • 大腿二頭筋腱炎
  • 膝蓋大腿関節障害
  • 腰椎由来の痛み(坐骨神経痛など)

「ランナー膝だと思っていたら、実は半月板損傷だった」
というケースもあるため、診断はとても重要です。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の診断方法

腸脛靭帯炎の診断は、
症状・診察所見・必要に応じて画像検査を組み合わせて行います。

  • 痛みの部位の確認(膝外側の圧痛)
  • 膝の動きの確認
  • 腸脛靭帯炎を疑う整形外科テスト
  • 股関節や足部の評価(フォームの確認)
  • 歩行・ランニング動作の評価
  • 必要に応じてレントゲン検査(他疾患の除外)
  • 必要に応じてMRI検査(半月板損傷などの鑑別)
  • 必要に応じてエコー検査(炎症の評価)

腸脛靭帯炎は、
身体所見と動作の検査との再現性を確認する事がとても重要な疾患です。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)の治療方法

腸脛靭帯炎の治療は、保存療法が中心です。

● 保存療法(基本)

  • 運動量の調整(走り方の見直し)
  • 内服治療や外用薬(痛み・炎症を抑える)
  • 物理療法(疼痛緩和)
  • 股関節、体幹のリハビリテーション
  • フォーム修正(動作指導)
  • セルフケア指導(ストレッチ・筋トレ)
  • 必要に応じてインソール調整

腸脛靭帯炎は、 「休むだけ」では再発しやすいのが特徴です。
痛みが落ち着いた後に、再発しない身体の使い方を作ることが重要になります。

● 注射治療

炎症が強く痛みが長引く場合には、
状に応じて注射治療が検討されることがあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)のFAQ

Ÿ™‹ 走りながら治せますか?

→ 状態によります。軽症なら運動量調整で可能な場合もありますが、
痛みが続く場合は悪化しやすいため注意が必要です。

Ÿ™‹ ストレッチだけで治りますか?

→ 改善することもありますが、
股関節や体幹の筋力、フォーム改善が必要なケースも多いです。

Ÿ™‹ どれくらいで治りますか?

→ 軽症なら数週間で改善することもありますが、
我慢して続けると数ヶ月以上長引くこともあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)でお困りの方へ

腸脛靭帯炎は、
「走りすぎただけ」
「休めば治る」
と思われやすい一方で、

  • フォームの癖
  • 股関節の弱さ
  • 筋肉の硬さ
  • 運動量の増やし方

が原因になっていることが多く、
放置すると再発を繰り返しやすい疾患です。

特に、

  • 膝の外側の痛みが2週間以上続いている
  • 走ると必ず痛みが出る
  • 大会が近いのに練習ができない
  • 休んでも再発する
  • 痛みでフォームが崩れてきた

このどれかに当てはまる場合は、
なるべく早めに整形外科で診察を受けることを強くおすすめします。

埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察・画像評価・リハビリテーションを組み合わせ、
あなたの走り方・身体の状態に合わせた治療方針をご提案します。

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