朝の一歩目が痛い…それは「足底腱膜炎」かもしれません
「朝起きて最初の一歩がズキッと痛い」
「歩いているうちに少し楽になるが、また痛くなる」
「かかとの下が痛い」
「ランニングや立ち仕事で悪化する」
このような症状がある場合、
『足底腱膜炎(そくていけんまくえん)』の可能性があります。
足底腱膜炎は、スポーツをしている方だけでなく、
立ち仕事の方や、運動不足の方にも起こる非常に多い疾患です。
「そのうち治るだろう」と我慢していると、
痛みが慢性化して数ヶ月〜1年以上長引くこともあります。
早めの診察で原因を評価し、適切な治療を始めることが大切です。
足底腱膜炎とは?
足底腱膜とは、足の裏にある強い腱(スジ)の膜で、
かかとから足の指の付け根にかけて広がり、足のアーチを支える重要な組織です。
足底腱膜炎は、この足底腱膜に繰り返し負担がかかり、
かかとの付け根付近に炎症や微細な損傷が起こることで痛みが出る状態です。
足底腱膜炎の症状
足底腱膜炎では、次のような症状がよくみられます。
- かかとの下(内側寄り)が痛い
- 朝の一歩目が特に痛い
- 歩いていると少し楽になるが、また痛くなる
- 長時間立つと痛い
- 走る・ジャンプで悪化する
- 押すとピンポイントで痛い
- 足の裏がつっぱる感じがある
局所的な痛みと足の裏が引っ張られる時に痛みを感じる事が多く、
普段の生活習慣と密接に関わるのが足底腱膜炎の重要な部分です。
※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。
足底腱膜炎の原因
足底腱膜炎の原因は「使いすぎ」だけではありません。
足の構造、筋力、柔軟性、靴など、複数の要因が重なって起こります。
● 足のアーチの崩れ(扁平足・ハイアーチ)
足のアーチが低い(扁平足)場合も、
高すぎる(ハイアーチ)場合も、
足底腱膜への負担が増えて痛みが出やすくなります。
● ふくらはぎの硬さ(アキレス腱の柔軟性低下)
ふくらはぎが硬いと、歩くたびに足底腱膜が強く引っ張られ、
炎症が起こりやすくなります。
● 長時間のスポーツや立ち仕事
ランニング・ジャンプなどの繰り返し負荷がかかる動作時にストレスを与えやすく、
- ランニング
- バスケットボール
- バレーボール
- サッカー
などで、長時間の競技環境であればあるほど、負担が蓄積し発症することがあります。
加えて、仕事や職業柄では、
- 医療職
- 販売業
- 工場勤務
など、長時間立っている方に多いのが特徴です。
● 靴の影響
- クッション性が少ない靴
- すり減った靴
- サイズが合っていない靴
等々は地面からの衝撃を上手に吸収する事が難しいので、
足底腱膜炎を悪化させる原因になります。
足底腱膜炎と間違えやすい疾患
かかとの痛みは、他の疾患でも起こります。
- 踵骨疲労骨折
- アキレス腱付着部炎
- 踵部脂肪体炎
- 足根管症候群
- シーバー病(成長期の踵の痛み)
「足底腱膜炎だと思っていたら別の原因だった」ということもあるため、
痛みが続く場合は、できるだけ早くの診察が重要です。
足底腱膜炎の診断方法
足底腱膜炎は、問診・診察・画像検査を組み合わせて診断します。
● 問診・診察
- 痛みの場所(かかとの内側が多い)
- 朝の一歩目の痛みの有無
- 押したときの圧痛
- 足のアーチの評価
- 歩行や動作のテスト
- ふくらはぎの硬さや足趾の可動域
● レントゲン検査
足底腱膜炎そのものはレントゲンでは写りませんが、
踵骨の骨棘(こつきょく)や、骨折などの鑑別のために行います。
● エコー検査
足底腱膜の肥厚や炎症、微細損傷をエコーでは綺麗に観察する事ができます。
当院では、状態の把握や治療方針の決定に役立てています。
● MRI検査
痛みが強い場合や、疲労骨折などその他の原因が疑われる場合に検討します。
足底腱膜炎の治療方法
足底腱膜炎の治療は、保存療法が基本です。
ただし「何となく安静」だけでは長引きやすいため、
原因に合わせた治療が重要です。
● 保存療法(基本)
- 運動量の調整
- アイシング
- 消炎鎮痛薬(必要に応じて)
- インソール
- テーピング
- 足底の負担を減らす靴の調整
- 物理療法(衝撃波)
● リハビリテーション(当院が特に重視)
足底腱膜炎は、「足の裏だけの問題」に見えて、
実際には足首・ふくらはぎ・股関節・体幹まで関係していることが多いです。
当院では、以下様な取り組みを重視して再発予防まで行っています。
- ふくらはぎの柔軟性改善
- 足底腱膜への負担を減らす動作指導
- 足部アーチを支える筋のトレーニング
- 足趾の機能改善
- 走り方・着地・フォームの修正(スポーツの方)
- 復帰までの段階的プログラム
● 注射治療について
痛みが強く日常生活に支障がある場合、
状態に応じて注射治療を検討することがあります。
ただし、足底腱膜炎は「負担が原因」で起こることが多いため、
注射だけで解決するわけではありません。
リハビリやインソールなどと組み合わせることが重要です。
足底腱膜炎のよくある質問(FAQ)
どれくらいで治りますか?
→ 軽症なら数週間で改善することもありますが、
放置して慢性化すると数ヶ月以上かかることがあります。
運動は続けても良いですか?
→ 痛みの程度によります。我慢して続けると悪化しやすいので、
状態に応じた調整が必要です。
インソールは必要ですか?
→ 足のアーチが崩れている場合は特に有効です。
負担を減らすことで、改善が早くなる事があります。
足底腱膜炎でお困りの方へ(早めの受診のすすめ)
足底腱膜炎は、
「歩けるから大丈夫」
「そのうち治るだろう」
と放置されやすい疾患です。
しかし実際には、
- 慢性化して治りにくくなる
- 痛みをかばって膝や腰まで痛くなる
- スポーツ復帰が遅れる
- 仕事のパフォーマンスが落ちる
などにつながることがあります。
特に、
- 朝の一歩目の痛みが続く
- 2週間以上改善しない
- ランニングや仕事に支障が出ている
- かかとの痛みで歩き方が変わってきた
という場合は、我慢せずできるだけ早めに整形外科の受診をオススメしています。
埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
診察、画像評価、リハビリ、インソール指導を組み合わせ、
「早く治す」だけでなく「再発しない足」を目指してサポートしています。
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