感染性股関節炎(化膿性関節炎)

股関節が急に痛い、熱が出た…「感染性股関節炎(化膿性関節炎)」の可能性

「急に股関節が激痛になった」
「痛くて足に体重をかけられない」
「動かすとズキッと強く痛む」
「発熱している」
「子どもが股関節を痛がって歩かない」

このような症状がある場合、
『感染性股関節炎(化膿性関節炎)』の可能性があります。

感染性股関節炎(化膿性関節炎)は、関節内に細菌などが入り、
関節の中で炎症が起きる疾患です。

放置すると、関節軟骨が短期間で破壊され、
股関節の機能が大きく損なわれることがあります。

また、感染性股関節炎(化膿性関節炎)は「緊急性が高い」病気です。
疑う症状がある場合は、早めの受診が重要です。

感染性股関節炎(化膿性関節炎)とは?

感染性股関節炎(化膿性関節炎)とは、
細菌などの病原体が股関節の中に入り込み、
関節内で強い炎症が起こる状態です。

股関節は体重を支える大きな関節のため、
感染によるダメージが起こると

  • 歩けなくなる
  • 関節が破壊される
  • 将来的に人工股関節が必要になる

など、重大な後遺症につながることがあります。

感染性股関節炎の症状

感染性股関節炎では、次のような症状がみられます。

  • 股関節の強い痛み(突然のことが多い)
  • 歩けない、足をつけない
  • 股関節を動かすと激痛
  • 発熱(高熱〜微熱)
  • 倦怠感、ぐったりする
  • 股関節周囲が腫れている感じ
  • 子どもが足を動かさない、抱っこを嫌がる

特に、
「発熱+股関節の激痛」
「歩けない」
が揃う場合は、緊急性が高い状態です。

※これらは一般的にみられる症状であり、診断を目的としたものではありません。

感染性股関節炎の原因

感染性股関節炎は、以下のような経路で起こります。

● 血流に乗って関節に感染する(最も多い)

  • 風邪の後
  • 皮膚感染
  • 歯の感染
  • 尿路感染

などがきっかけになることがあります。

● 外傷・注射・手術などから感染する

  • 関節内注射
  • 股関節周囲の手術
  • ケガ(刺し傷など)

などが原因になることがあります。

● 免疫が低下している場合

  • 糖尿病
  • 透析
  • ステロイド治療
  • 抗がん剤治療

などがあると感染リスクが高くなります。

感染性股関節炎と間違えやすい疾患

股関節の痛みと発熱は、以下の疾患でも起こることがあります。

  • 単純性股関節炎(小児に多い)
  • 大腿骨頭壊死症
  • 大腿骨頚部骨折
  • 化膿性筋炎
  • 腰椎疾患(神経痛)
  • 関節リウマチの急性増悪
  • 痛風、偽痛風(股関節はまれ)

ただし、感染性股関節炎は
見逃すと関節が壊れるリスクが高いため、
まずは様々な問題を除外(否定)することが重要です。

感染性股関節炎の診断方法

感染性股関節炎は、診察と検査を組み合わせて迅速に評価します。

● 問診・診察

  • 痛みの出方(急性かどうか)
  • 発熱の有無
  • 歩行可能か
  • 股関節の可動域(動かすと激痛)
  • 既往歴(糖尿病、免疫低下など)

● 血液検査

  • 炎症反応(CRP)
  • 白血球数

などを確認します。

● 画像検査(レントゲン・エコー・MRI)

  • 関節液の貯留(関節の中に水が溜まっている)
  • 周囲の炎症
  • 骨や軟骨への影響

を評価します。

● 関節穿刺(関節液を採取する検査)

感染性関節炎の診断で非常に重要です。
採取した関節液を検査して、

  • 細菌の有無
  • 白血球数
  • 培養検査

などを行います。

感染性股関節炎の治療方法

感染性股関節炎は、基本的に
早期の抗菌薬治療+必要に応じて手術が必要です。

● 抗菌薬治療(点滴が中心)

原因菌を想定して、早期に抗菌薬を開始します。
培養結果が出たら、より適切な薬に調整します。

● 関節内の洗浄・ドレナージ(必要に応じて)

関節の中に膿が溜まっている場合、
抗菌薬だけでは治療が不十分なことがあります。

その場合は、

  • 関節鏡
  • 切開

などで関節内を洗浄し、排膿(バイキンを大外へ出す事)をします。

● 入院治療になることが多い

感染性股関節炎は重症化リスクが高く、入院して治療するケースが一般的です。

感染性股関節炎のFAQ

Ÿ™‹ 放っておくとどうなりますか?

→ 関節軟骨が短期間で破壊され、股関節が変形し、歩行障害が残る可能性があります。

Ÿ™‹ 子どもの股関節痛も危険ですか?

→ はい。単純性股関節炎のこともありますが、
感染性股関節炎の可能性もあるため早急な診察が必要です。

Ÿ™‹ どれくらい急ぐべきですか?

→ 「今日中に受診すべき」レベルです。夜間でも救急受診が必要になることがあります。

感染性股関節炎が疑われる方へ

感染性股関節炎(化膿性関節炎)は、
股関節の病気の中でも特に緊急性が高い疾患です。

特に、

  • 急に股関節が強く痛くなった
  • 歩けない、足をつけない
  • 発熱している
  • 痛みが時間単位で悪化している
  • 子どもが歩かない、足を動かさない

このような場合は、「様子見」は危険です。

早期に治療を開始できれば、
股関節を守れる可能性が高くなります。

埼玉整形外科スポーツクリニックでは、
股関節の診察・画像評価を行い、必要に応じて連携医療機関と協力して
迅速な治療につなげます。
迷った時点が受診のタイミングです。

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